team | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
北大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
大谷 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | × | 4 |
バッテリー
北大:川村 - 堀井
大谷:河合、嵩 - 諏訪
三度目の正直
2019年10月7日、勝ったら一部昇格、負けたら二部残留か、運命を決める第3戦が野幌球場で行われました。
この日の天候は悪く、時折強い雨が降る中、プレイボールが告げられます。
初回、3戦連続の先発となった大谷大、河合投手の前に三者凡退に終わります。
北大の先発は第1戦で勝利を収め、こちらも3日連続の登板となったエース川村(小野=3年)。
先頭にツーベースを打たれ、送りバントを決められます。
そして三番打者にセンター前に運ばれ、いきなり一点を失い嫌な流れとなります。
そのまま流れを掴めず、強い雨の中断もあり、ズルズル行ってしまうかと思われましたが、
四回表、入部以来数々の試合で
切り込み隊長として活躍してきた二番山田(札幌旭丘=4年)のセンター前で初めて先頭が出塁します。
すかさず盗塁を決め、三番藤原(国立=3年)は倒れるものの、不動の四番合田(札幌東=4年)がライト前に放ち、ワンナウト1.3塁。
ここでバッターはここまでチームを引っ張ってきたキャプテン菅野(札幌南=4年)。ツーボールからの甘い球を逃さずセンター前にはじき返し、同点とします。素晴らしいバッティングでした。
その裏、フォアボールで出したランナーを二塁に置き、相手の二番打者の打球はボテボテの当たり。しかしぬかるんだ地面もあったのか、一塁線上に打球が死に内野安打となります(記録はエラー)。その間に二塁ランナーが一気に帰り、1−2と再びリードを許します。
降雨のためグラウンドの整備が長くかかった後の6回表、ワンナウトからまたもや山田がフォアボールで出塁します。再び盗塁を決め、合田もフォアボールをとり、ツーアウト1、2塁。ここで再び頼れるキャプテン菅野がサードの横を抜けるヒットを放ち、山田が俊足を飛ばし生還。2−2の再び同点とします。
しかしその裏、ワンナウト満塁からライト前タイムリーを浴び、3−2とされます。しかしライト門崎(韮山=4年)の強肩が火を吹き、追加点を許しません。
いよいよ終盤の8回表。先頭早川(岐阜=3年)が冷静にボールを見極め、フォアボールを取り、送りバントでワンナウト二塁で三番藤原。しかしレフトフライに倒れます。
北大ファンの期待が「試合を決める男」、四番合田にのしかかる、、
と思いきや、大谷大はまさかDHを解除し、エース河合をファーストに残し、左投手に変えます。
打線に2人ピッチャーを置いてでも、ここで逃げ切るという大谷大の強い意志を感じました。
合田はワンボールからの次のボールを振り抜くも、セカンドフライに倒れ、向こうの采配が的中することになってしまいました。
そして8回裏、またもやタイムリーを浴び、2−4と点差を広げられてしまいます。
全てがかかる9回表。先頭の菅野がフォアボールをもぎ取り、先頭が出塁します。しかし、六番河合(札幌南=4年)の打球は無情にもピッチャー前に転がり、ゲッツー。あとが無くなります。
七番に代打、原田(岡山大安寺=3年)を送り、いいライナーがライト方向に飛びます!しかし、ライトがしっかりと捕球し、スリーアウトでゲームセット。
一部昇格は叶いませんでした。
入れ替え戦3試合全て見させていただきましたが、本当に力の差はなく、全ての試合が紙一重でした。あの風がなければ、あの打球が抜けてれば、雨で地面がぬかるんでなければ、、と本当にワンプレーで全ての結果が変わっていたと感じるくらい、紙一重でした。
けれど勝つことはできなかった。大谷大に3期連続で入れ替え戦に敗北し、野幌球場を去ることとなってしまいました。
何が足りないかは本当にわかりません。単に勝負強さと言えばそれまでですが、何度も土壇場でタイムリーを打ち、守りきる姿を見ていると、決して弱くなく、むしろ勝負強さまで感じました。
昨年自分たちが二部に落としてしまってから、四年生は今まで誰も経験していないであろう状況とプレッシャーと戦い続け、苦しみ、もがいてきました。外から見ていても、非常にその大変さを感じましたし、この本当の苦労さは彼らにしかわからないと思います。
しかし春秋共に優勝を成し遂げ、大谷大をほんとに後一歩のところまで追い詰めました。
特に四年生は下級生から試合に出ている実力のある選手が多く、自分たちの代も大変助けられました。そこから最後の一年でまた力をつけ、たくさんの努力と工夫を重ね、本当に強いチームを作り上げてくれました。見ていて本当に頼もしかったし、カッコ良かったです。
でも、それでも一部昇格は叶いませんでした。
この悔しい思いを、三年生以下が引き継ぎ、次こそ昇格してくれることを心から願います。
ぜひ球場に足を運んで、後輩たちの活躍を生で見て、応援しましょう。
小川
~著者の今日のMVP~
なし